歯科治療が怖い方へ|不安を歯科医師にうまく伝えるためのポイント
2026/9/15
五反田駅東口徒歩1分の横山歯科クリニック院長です。
「歯医者に行かなければと思うのに、予約ボタンを押せない」「以前の治療で痛かったことが忘れられない」「怖いと言いたいけれど、うまく説明できる自信がない」。
そのような不安を抱えて来院される方は、決して少なくありません。
歯科治療への恐怖は、我慢すべきことではありません。
私が大切だと考えているのは、治療を始める前に、不安の内容をできる範囲で共有していただくことです。
怖さの理由が分かると、診察や説明の進め方を一緒に考えやすくなります。
歯科治療が怖くなるのには、それぞれ理由があります

歯科治療への苦手意識は、単に「痛みが嫌」ということだけではありません。
診療台で身動きが取りにくいこと、口の中を見られること、音やにおい、過去に説明が少ないまま処置が進んだ経験など、きっかけはさまざまです。
また、痛みがある状態では、「このまま悪くなったらどうしよう」という心配と、「治療を受けるのが怖い」という気持ちが重なりやすくなります。
まずは、ご自身がどんな場面で緊張するのかを知ることが、相談の第一歩になります。
受診前に整理しておくと伝えやすい4つのこと

完璧にまとめる必要はありません。
スマートフォンのメモなどに、短い言葉で書いておくだけでも十分です。
- 怖いと感じる処置や場面
例:麻酔の注射、歯を削る音、口を長く開けていること、レントゲン撮影、抜歯の話などです。 - 過去にあったつらい経験
例:「以前、麻酔が効く前に治療が始まったように感じた」「途中で苦しくなったが言い出せなかった」など、話せる範囲で構いません。 - 今いちばん心配なこと
痛み、嘔吐反射、閉所感、治療回数、費用、治療内容が分からないことなど、不安の中心を一つでも伝えてみてください。 - 説明してほしい範囲
「始める前に何をするのか教えてほしい」「専門用語を少なくしてほしい」「細かい説明は苦手なので要点だけ聞きたい」など、ご希望を伝えていただけます。
言葉にするのが難しい場合は、「歯科治療がとても苦手です」「緊張すると話せなくなります」と最初に一言だけでも大丈夫です。
その一言があれば、私たちも確認しながら進めるきっかけにできます。
診療室で使える、短い伝え方の例

不安を伝える際は、詳しく話そうとしすぎなくても構いません。
次のような言い方でも、歯科医師やスタッフには十分伝わります。
- 「以前の治療が痛くて、今日はかなり緊張しています」
- 「麻酔の注射が怖いので、始める前に声をかけてほしいです」
- 「口を開けていると苦しくなりやすいです」
- 「痛みがあったら、手を挙げて合図してもよいですか」
- 「今日は検査と説明を中心にして、治療は相談して決めたいです」
- 「治療の内容を、途中でも確認しながら聞きたいです」
「怖がっていると思われるのが恥ずかしい」と感じる方もいらっしゃいますが、不安を伝えることはわがままではありません。
安全面にも配慮しながら治療を検討するための、大切な情報です。
当院で、最初に確認していること

当院では、いきなり処置を始めるのではなく、問診票や会話を通して、症状とお困りごとを確認します。
不安の強い方には、怖かった経験や苦手なことも伺い、検査結果をもとに治療の必要性や流れをご説明したうえで、内容にご納得いただけるよう努めています。
虫歯治療では、虫歯の進行度を確認し、必要に応じてレントゲン撮影などを行います。
その後、考えられる治療方法をお伝えします。
痛みに不安がある場合には、麻酔の方法や治療中の合図についても、事前に遠慮なくご相談ください。
治療中に気分が悪くなったり、痛みや恐怖を感じたりしたときは、我慢を続けず、手を挙げるなど事前に決めた合図で知らせてください。
お口の状態やその日の体調によって対応は異なるため、実際に拝見したうえで、その方に合った進め方を一緒に考えます。
「痛くなってから」ではなく、不安が小さい段階で相談を

歯の痛みが強くなるほど、応急的な対応が必要になることがあり、気持ちの余裕も持ちにくくなります。
一方で、痛みがないから問題がないとは限りません。
虫歯や歯ぐきの状態を早めに確認できれば、処置の選択肢について落ち着いて相談しやすくなります。
「今日は話を聞いてほしい」「まず検査だけ受けたい」というお気持ちも、予約時や来院時にお伝えください。
初診時は問診票のご記入もあるため、予約時間の10分前を目安にお越しいただくと、慌てずにお話ししやすくなります。
マイナ保険証(または健康保険証・資格確認書等)と、お薬を服用中の方はお薬手帳もお持ちください。
不安を伝えることから、歯科受診を始めてみてください

歯科治療が怖いと感じる方にとって、受診すること自体が大きな一歩です。
怖い処置、過去の経験、痛みへの心配、説明の希望を、短い言葉で構いませんのでお聞かせください。
私たちは、お口の病気だけでなく、治療に向き合う際の不安にも目を向けることが大切だと考えています。
一人で悩まず、まずは気軽にご相談ください。
当院でなくても、お近くの歯科医院へ「治療が怖い」と伝えることから始めてみてください。
この記事は一般的な情報提供です。実際の診断、治療方針、保険適用の可否は、口の状態を確認した歯科医師の判断によります。